事故によるむちうちの裁判-判決内容

センターオーバーの正面衝突によるむち打ち症の裁判に判決が下されました。ケースは人によって異なりますが、金額的な部分は大いに参考になると思います。

全面的な勝訴と言いたいが結果は・・

最初に事故の加害者との判決を説明しましょう。

当然こちらについては100%言い分が認められました。加害者が法廷でいくら嘘を並べ立てても現場の見分状況書が決定打となり、全面的に相手側に責任があることが認められました。

一つ問題もありました。加害者が事故を引き起こした時は仕事の途中で、日雇いのような形式で「社長」の家(会社)に行くところでした。

加害者からは損害額を回収できないのは目に見えていたので、雇用者責任を問えないだろうかと言うのが弁護士の意見でした。こちらについては残念ながら裁判所は雇用関係ではなく”外注”という判断を下したので認められませんでした。

■ 判決内容の解説

ここからが裁判の判決内容の詳細です。当サイトの読者にとっては主に”むちうち”による裁判でどの程度の金額を裁判所が認めるのかが主な関心事だと思いますので、そこの部分を中心的に紹介してゆきます。

(1)~(7)まで分類してあります。

(1) 治療関係及び文書費用-¥76,020

ここの部分は通院と薬の費用全体となります。健康保険で通院しているので金額としては本当に微々たるものになっています。いわゆる”立替払いの回収”に過ぎません。

しかし、興味深い一文がありました。むちうち治療の通院において、接骨院(整骨院等)の通院日数が大きな割合を占めており、(5)の通院慰謝料にも大きな影響を及ぼします。

判決文には

〇〇病院の担当医は原告〇〇が〇〇接骨院に通院していたことは知っていると認められること、〇〇接骨院での施術により一定の治療効果があったことが認められるから〇〇接骨院への通院が必要ないものとはいえない。

上記のように通院の必要性を認めています。つまり、整形外科の担当医が認めていて接骨院の治療による効果がみられていれば、損害額として採用されるということです。

(2) 通院交通費-¥22,620

こちらも通院にかかった実費の回収となります。基本的には自宅から病院までの通院日数×距離で算出してます。ガソリンの価格については裁判当時の価格を元に算出しています。

当時は地方に住んでいたので合計1,700キロ以上も車を走らせる羽目になりました。当然ながらオイル交換やその他の費用については考慮されません。

しかし、リッター当たりの金額が10km だったので多めに算定してくれていたのでしょう。

(3) 文書費-¥10,750

実費です。事故証明書や診断書の費用です。

(4) 休業損害-¥288,235

私のケースでは週3日午前中のみのパート労働でした。実際に休んだ期間は2ヶ月半ほどで、その後職場復帰しました。

給与額については明細を提出していなかったので、労働者の賃金センサス¥3,432,500が基準となりました。パート労働だったので勤務先の休業と家事労働の損失について申し立てを行いました。

事故日から症状固定日までの期間で、事故当日から10日間は100%、職場復帰までの65日間は20%、症状固定日までの153日間は5%で算出されました。妥当な金額でした。

(5) 通院慰謝料-¥900,000

接骨院の通院を主として判断しています。症状固定までの通院期間を7ヶ月半として算出しています。全ての病院に通った日数は140日ほどでした。

(6) 後遺症慰謝料-¥1,100,000

後遺障害14級の地裁基準がそのまま適用されました。

(7) 遺失利益-¥742,964

後遺障害14級に基づいて算出されました。しかし、症状に関しては自覚症状のみで他覚的所見(医師による画像・神経学的な立証)がないことから、5年間にわたり5%の労働能力の損失があると認められました。

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